サーフィンと出会ったら、その人生はもう半分成功してるのよ

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人生やサーフィンを想うとき、いつもある小説の一節が蘇る。
 
「サーフィンと出会ったら、その人生はもう半分成功してるのよ」
 
初めてこの物語を読んでから、すでに17、8年は経つだろうか。
ストーリーや登場人物のことはほとんど忘れてしまったが、この台詞だけは強く印象に残っていて、
ときおり思い出しては、嬉しくなったり、納得したり、救われたりを繰り返している。
 
 
 
「カイマナヒラの家」池澤夏樹 著。
この稿を起こすにあたり、久しぶりに読み返してみると、
そこにはハワイイがあり、サーフィンがあり、サーファーたちが居た。
  
行間にはレジェンド・サーフィンフォトグラファー芝田満之氏の
郷愁漂う写真の数々が添えられていて、いっそう美しく、やはり一生手元に置いておきたいと思わせてくれた。
 
すでに絶版となっているが、これはぜひにも紙の頁をめくり、
ざらりと刷られた写真からたちのぼる気配や、余白の静謐も味わいながら読み進めてほしい一冊。
そう思い探したところ、古くも状態のよい単行本を数冊見つけたので、
オンラインショップに並べておきます。
 
「”サーフィンと出会ったら、その人生はもう半分成功してるのよ”っていう台詞が書いてある本があってね」と話を向けると、
サーファーの友人の多くは、「半分どころじゃないよね」、「いや、100%でしょ」と言う。
 
 
 
サーフィンに出会えてよかった。
 
その想いが一行ごと、一章ごとに強くなっていく一方で、
 
ふうっと肩の力が抜けていき、心もゆるまる、そんな本。
 
 
 
 
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