人生やサーフィンを想うとき、いつもある小説の一節が蘇る。
「サーフィンと出会ったら、その人生はもう半分成功してるのよ」
初めてこの物語を読んでから、すでに17、8年は経つだろうか。
ストーリーや登場人物のことはほとんど忘れてしまったが、この台詞だけは強く印象に残っていて、
ときおり思い出しては、嬉しくなったり、納得したり、救われたりを繰り返している。
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「カイマナヒラの家」池澤夏樹 著。
この稿を起こすにあたり、久しぶりに読み返してみると、
そこにはハワイイがあり、サーフィンがあり、サーファーたちが居た。
行間にはレジェンド・サーフィンフォトグラファー芝田満之氏の
郷愁漂う写真の数々が添えられていて、いっそう美しく、やはり一生手元に置いておきたいと思わせてくれた。
すでに絶版となっているが、これはぜひにも紙の頁をめくり、
ざらりと刷られた写真からたちのぼる気配や、余白の静謐も味わいながら読み進めてほしい一冊。
そう思い探したところ、古くも状態のよい単行本を数冊見つけたので、
オンラインショップに並べておきます。
![](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0536/7293/5603/files/IMG_3230_1.jpg?v=1616826476)
「”サーフィンと出会ったら、その人生はもう半分成功してるのよ”っていう台詞が書いてある本があってね」と話を向けると、
サーファーの友人の多くは、「半分どころじゃないよね」、「いや、100%でしょ」と言う。
サーフィンに出会えてよかった。
その想いが一行ごと、一章ごとに強くなっていく一方で、
ふうっと肩の力が抜けていき、心もゆるまる、そんな本。
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